高度64 m からの画像からわかる砂利で覆われたリュウグウ

(左)2018年9月21日4:04ごろ(協定世界時)に高度約64メートルからONC-T(望遠カメラ)が撮像したリュウグウの表面。空間解像度は約7 mm/pixel。色のコントラストを実際の画像よりも強調している。
(右)同じ日のほぼ同時刻(協定世界時9月21日4:02ごろ)高度70メートルからONC-W1(広角カメラ)により撮像したリュウグウ。黄色で囲った場所が左の画像の撮像範囲に相当する。画像中心から右寄りに探査機の影が見える。

はやぶさ2探査機は小型探査機MINERVA-II1の分離運用を行い、リュウグウに向かい降下する際にONC-Tでリュウグウ表面の近接撮像を行った (上の画像)。
これまでONC-Tで撮像されたリュウグウ画像の空間解像度は8月10日付の記事で紹介した約10 cm/pixelが最高であったが、今回はそれより2桁も解像度の高い約7 mm/pixelの画像である。
これによりリュウグウ表面にある消しゴム程度の大きさの特徴は見分けることができる。
この画像の右上を見るとリュウグウは少なくとも数㎝大以上の砂利でまんべんなく表面が覆いつくされていることがわかる。
しかもこの砂利には比較的明るいものから暗いものまであり、細長い形状と丸みをおびた形状の両方が観察できる。
一方で画像の左下の部分は探査機に近い側にある一枚岩の表面に相当し、岩肌が粗く凸凹していることがわかる。

こうした砂利が集積した特徴は小惑星イトカワの同程度の解像度の画像でも観察されていた(下)。
両者は異なるタイプの小惑星で、全体の形状も大きく異なっているものの、表面の様子はよく類似しているようにも見える。

はやぶさ探査機が2005年11月12日に高度約250メートル地点から撮像した小惑星イトカワの高解像度画像。空間分解能は約11 mm/pixel。色のコントラストを実際の画像よりも強調している。画像提供:JAXA

しかし、両者をよく見比べてみると、違いがあることもわかる。
例えば、リュウグウの一枚岩と比べるとイトカワの巨礫の表面は比較的滑らかになっているようにも見える。
また、イトカワでは砂利同士が互いに重なり合ってドミノ倒ししたような見かけをしているが、リュウグウの砂利はむしろ1つ1つが十分離れて分布しているようにも見える。
今後この地域に限らず他の地域でも詳細な調査を行い、さらに小惑星イトカワや今後探査される小惑星ベヌーなどと比較することで、リュウグウ独自の歴史が明らかになっていくと考えられる。

画像提供:
はやぶさ2 ONCチーム(JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研)

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