さまざまな方向からみた2つの小惑星:リュウグウとベヌー

ONC-Tによって撮影されたリュウグウ。(左)北半球側(協定世界時2019年1月24日9:39撮像;赤矢印は第1回タッチダウン地点)、(中央)赤道面(2018年6月30日14:13撮像)、(右)南半球側(2018年8月24日8時頃撮像)

2019年1月18日から31日にかけて4回目のはやぶさ2探査機はBOX-B運用を行った。BOX-B運用では、平常時のリュウグウの赤道面上からの観測ではなく、 斜め上方向(北半球寄り、南半球寄り)から観測を行う。今回北極付近の画像が取得されたことで、赤道域から極域までの画像がそろったことになる。

OSIRIS-REx探査機搭載の広角カメラMapCamによって撮像された小惑星ベヌー。(左)北極側(2018年12月4日頃撮像)、(中央)赤道面(2018年12月12日頃撮像)、(右)南極側(2018年12月17日頃撮像日)。画像提供:NASA/Goddard/University of Arizona

2018年12月から小惑星ベヌーの観測を開始したOSIRIS-REx探査機は、ベヌーを全球的にカバーする正確な形状モデルを作成するため、計5回にわたりベヌーまで距離7 kmの地点まで接近した。この間に、OSIRIS-RExは北極側、南極側、赤道面からベヌーを撮像した。
ベヌーの大きさは約500 mで、リュウグウのおよそ半分である。赤道面からみたとき、どちらもそろばんの珠(たま)に近い形をしている。どちらの表面にも無数のボルダー(岩塊)やクレーターが確認でき、表面の一部分だけを見比べても見分けがつきにくい。さらに、大きめのボルダーが南半球の中緯度にあり、大きなクレーターが赤道にみられる点も共通している。
対照的な点としては、リュウグウには南極点付近にひと際大きなボルダー(Otohime Saxumと命名された)があり、南半球には周囲より低い地形(Tokoyo Fossa、Horai Fossaと命名された)がみられるのに対し、(現在公開されている画像からは)ベヌーにそのような地形は確認できない。
こうした比較は、小惑星の起源や進化のより普遍的な理解につながると期待される。

画像提供:
はやぶさ2 ONCチーム(JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です